牛べら・・のこと

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一昨日
季刊誌「炎芸術」のスタッフがみえて
無事に取材撮影を終えた
そのことは・・別項で書こうと思うが

取材中・・ディレクターさんから
こんな話題が出た

「東日本の陶芸家さんで
牛ベラお使いになる方って・・珍しいですね」

その時カメラの前で挽いた茶碗に
牛ベラを使ったからだったが
なるほど・・と思いつつ
ちょっぴり不思議でもあった

こんな便利な道具・・どうして?
西の作家さんが多用するのは分かる気がする
長い間の伝統をもった道具だからである
古いものは・・西で生きてる
伝統窯業地でしばしば見かけ
学ぶことの多い・・歴史なのだ


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取材を済ませた昨日も
予定してた小鉢・・牛ベラを使った
使いながら・・やはり良い道具だと思う

この道具を上手く使えば
滑らかで破綻のない見込みのシルエットを
一連の手の動きで・・ものにできる
同じことを単体の木ベラやスポンジを使えば
ロクロ目が残って・・後始末が必要なこともある



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牛の舌・・とはよくなぞらえたものだが
確かに・・この自然な曲がりを生かせば
好みのライン・・シルエットを描ける

聞けば・・木を削ってこのカーブを作るらしい
縦にも横にも程よい丸みがあるから
曲げて作るのは無理
きっとそのせいだが・・結構な値段である
でも一本あれば・・そして使いこなせば
古人の賢さが・・手から伝わってくる


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昨日は
独っきりの工房だったから
使ってるところを撮れなかったが
古いライブに・・使ってる写真があったので
それをご紹介することにした

同じような小鉢
私の場合・・こんな風に握って使う

右手の親指と・・四本の指のそれぞれ
それに右手首に意識を注ぎ
必要に応じて・・必要なだけ力を入れる
それぞれがギアみたいなもんで
その力に操られて・・牛の舌が角度を変えるのだ

深さと広さと丸み・・全ては一連で動く
倒しながら・・広げながら
そして柔らかくて滑らかな丸み

牛の舌をリモコンで動かしてるようなもの
上手く使えると・・中々の快感なのである

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牛ベラの曲がりと・・器の丸みを
合わせるようにしてロクロを回す
同じ手つきができれば
同寸同姿の小鉢・・一丁あがりなのである

炎芸術のスタッフさんは
全国の作家を訪ねて取材されてるから
牛ベラと東日本の関係は
きっとおっしゃる通りだろう

食べる牛タンだけじゃなく・・使う牛ベラ
もっと普及させなきゃ!
そんなこと考えながら

さっきまでの朝飯前に
10個ほどの小鉢・・粗削りしたのだった

さて・・工房に戻らなきゃである



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by touseigama696 | 2017-03-01 09:03 | ●工房便り | Comments(2)
Commented by さあ本展だ at 2017-03-02 11:52 x
牛べらという人が多いみたいですが、正式名称はのべべらといいますよ。
Commented by touseigama696 at 2017-03-03 22:58
さあ本展ださん
ありがとうございます
知りませんでした
最初から牛ベラで憶えてしまったので
本名だとばかり思っていました
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