独創とか個性とか

d0085887_08035851.jpg

10年前だったら
この大皿1枚を貼り終えるのに
多分2~3日は必要だった

今は予定を組めば・・一日で終わる
殆どが慣れたからだが
慣れたおかげでこそ・・工夫が加わり
新しい技が付帯的に身につくのだ


d0085887_08041874.jpg


どんなに面倒な作業でも
10年がかりで取り組めば
大抵のことはできるようになるもんだ
それに気づくことは・・人生の大事な収穫
できれば・・若いころに体験して
長く活かせれば・・と思うのは
言うまでもなく・・少し歳とったからだ


d0085887_08044132.jpg

波の作り方・・消し方
分かれ方・・合わせ方
誰に教わるでなく
何処に書いてあるわけでなく
ひたすら経験で見つけ・・覚えてきた
そうした工夫が
僅かに独創とか個性につながったとしたら

『独創や個性は
瞬間的なひらめきによる発見ではなく
時間をかけた推敲の体験が生むもの』

そんな気がしている


d0085887_08045676.jpg

1枚の皿に貼りつける糸の長さは
200㍍にもなるだろうか
0.5㍉と1.0㍉の糸を多用するが
細い分・・糊の接着力は弱い
紙上ならともかく・・素焼きの上となると
一寸でも勢いよく引っ張れば・・すぐ剥離だし
だからといってそっと貼れば
スムーズなラインにならない

そのことを・・時々聞かれるが
こう答えることにしている

具体的にどんな力で・・どんな早さで貼ればいいか
それは説明しにくいが
感覚的になら・・こう言うのいいかもしれない
スキーで旗回りを大きなS字カーブを描いて滑る
あの大回転競技のシュプールを
ワルツを聞きながら滑るような気分で・・貼る

恐がれば・・のろくてきれいなS字曲線にはなるまい
さりとて・・力まかせにすれば
力んで転ぶかコースアウトが関の山だ

リラックスしてワルツに乗る感覚
つまりはリズムということだが
そこに思いがいけば
工夫の仕方も具体的になるものだ
いつの間にか・・隣りのラインに添って
波になってきたのだった

d0085887_08051256.jpg

デッサンも下絵もないから
新雪の斜面に好きなシュプールを描く
その日の気分で・・波も表情が変わる
それもまた面白い・・だが一方で
翌朝眺めて・・全部剥がしたこともある
表れてほしくない心もあるからだ

いい波描けたただろうか?
やはり制作の一義は・・そこにないと
貼り終えると・・いつも
そんなことを考えるのである



人気ブログランキングへ応援してくださる方・・クリックしてネ!

[PR]
by touseigama696 | 2016-10-21 09:26 | ●工房便り | Comments(3)
Commented by sakuramoon7767ryo at 2016-10-21 16:01
線はマスキングテープですか?
この後釉薬を吹き付けるとかですか?
美しい波ですねー❗
Commented by sakuramoon7767ryo at 2016-10-21 16:06
ありがとうございました。
やっぱりマスキングなんですね。
ホントに美しい大皿ですねー❗
Commented by touseigama696 at 2016-10-22 06:25
sakuramoonさん
ありがとうございます
そそ・・マスキングです
日本語に適当な言葉が見つからず
「糸抜き」としましたが
原理的にはロウ抜きと一緒です

この後・・マット系の釉薬を
ごく薄く掛けます
名前
URL
画像認証
削除用パスワード