昔取った杵柄

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昨日まで赤土だったこれらの花器
今日からは白土と黒土である
表面的だが・・白化粧を吹いたり
黒化粧泥を吹きつけたりしたからである

これを素焼きした後・・糸を貼り
その上を彩色して糸を外した時
素地色に白がでたり・・黒がでたりで
紋様の様子が変わることになる

最初から白土か黒土を使えば手間が省けるが
赤土を使ったのは
この赤土が持つマチエール・・つまり
器肌の雰囲気を生かしたいからなのだ

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口で吹く霧吹きを使った
コンプレッサーを使えば簡単だが
ここでも器肌の雰囲気づくりのために
敢えて霧吹きを使っている

四層ほどにゆっくり丁寧に吹くが
この数となると・・結構肺活量を使う
まぁ肺の運動だと思うことにして
膨らんだ頬が痛いほど吹いた

今でも25米なら・・潜ったまま泳げるが
若いころ6.500㏄ほどあった肺活量の名残り
泥彩で活きることになるとは・・である

昨日の木工もそうだが
何がどこで役に立つか・・判らないものである
だからこそ・・どこで何をやるにしても
本気でやっておいて損はない
いつか別の場所で役に立つかもと思えばいい


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「昔取った杵柄」・・という古い言い回しがある
若いころ覚えた餅つきの技は
老いてもそれなりに上手いもんだ・・位の意味だ

だから
昔取った杵柄が・・何本あるか
老いの証かもしれない・・良く老いるとは
その本数を問われることかもしれないのだ

身に着いた技に・・断捨離もない
捨てたくても捨てようがない
古老の知恵や技を・・ちらりと見たりすると
来し方人生の厚みを感じるものだ

陶芸はファイナルホビーだと思うことがある
やってきたことの全てが・・使えるからだ
自分に何ができる?
出来るものは・・何でも使えばいい
それもまた・・陶芸の楽しさなのだと思っている




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by touseigama696 | 2016-10-11 23:54 | ●エッセイ | Comments(2)
Commented by zakkkan at 2016-10-15 15:21
本日、「日本伝統工芸展京都展」拝見させていただきました
大勢の人たちが、それぞれの作品に魅入っておられる中、まずは陶芸作品へと足を進めて・・
ここを訪ねさせていただいていましたので、あ!!あの色と、線
初めて生の作品を拝見させているのに、なんだか、とっても親しみを感じて(ごめんなさい)暫くたたずんで時間を忘れました
決してしてはいけない事、こっそりスマフォで撮影
だめだと知りつつ、家に持ち帰り、ゆっくり眺めております
(miyakokoさんからお名前は伺っておりました)が、すぐに見つけました・・
盛況でしたよ・・
貴重な作品を見せていただきました・
Commented by touseigama696 at 2016-10-16 00:42
zakkkanさん
ありがとうございます
京都での巡回展はまだ見たことないのですが
学生の頃から・・庭が好きで
何度も通った京都
やきもので自作が展示されることなど
想像もしてませんでしたから
とても名誉なことだと思っています
段々きつくなってきますが
出来る限り頑張ってみようと思っています
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