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桃青窯696

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50歳からのプロ・・・ここでは陶芸家らしく・・

「チリツモヤマナリ」・・の話

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今日は・・一円硬貨のお話しです
俗にいう「一円玉」は
ご覧の通り・・1枚1gと決まってます
決して適当ではなく


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5枚なら5g・・正確です
だから・・釉薬のテストなどで
極く少量の試薬を作ろうとしたら
分銅代わりに使うこともできます

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直径は2cm・・5個並べれば10cm
分銅にもなるけど・・物差しにもなりますね

一円玉のプロフィールはともかく
まだ消費税が導入されてなかった・・1981年

この年に・・私は一円玉をめぐる壮大な
「チリツモヤマナリ」を体験したのです

地元の或る組織の理事長になった私は
一年がかりで
市内に眠ってる一円玉を掘り起こそう!
と提案したのです
1988年に消費税が課せられるまで
一円玉は・・まるでソッポを向かれた硬貨で
大抵は・・机の引き出しで眠っていたものです

日銀にいた同級生に頼んで
一円硬貨の鋳造に関わる担当の方を招き
「一円玉」のレクチャーしてもらいました
一枚の一円玉の製造コストが・・1円以上で
赤字コインであることも・・その時知ったのです
そして・・推定だが
私たちの町に眠っていると思しき一円玉は
およそ1,800万円らしいこともわかりました

「せめて10%・・180万円は掘り起こそうよ!」
私は・・会員にそう訴えましたが
これがとんでもないことだと
すぐにわかりました

というのは
ある会員のご尊父が
「長年貯めてきた一円玉・・
真っ先に寄付させてもらうよ」と
届けてくださったのです

煙草のピースの空き缶に10個ほど
さっそくテーブルの上に山にして
居合わせたメンバーで数えました

「幾らになった?」
「・・・全部で2,000円ちょっとです」
みんな・・黙り込んでしまいました
この大きな山で2,000円?
ってことは・・180万円はどんな山になるの?
途方もないことを始めたらしいと気づいたのです

しかし・・後になれば
この2,000円の山の大きさが目に焼きついて
それを励みに
壮大な「チリツモヤマナリ」に育ったともいえます

ここから半年
どうやって市民に訴え
一円玉のリサイクルに取り組んだかは
書けば・・実に長い話になります

「寄付」ではなく「リサイクル」
だから一円玉以外はいただかない・・を原則に
100数十名の会員が獅子奮迅で市民に働きかけました

結論だけ書けば・・春に始めて秋までの半年
市内の祭りの日に・・市長に寄贈することにしていた
一円玉リサイクル・キャンペーンの結果は
総額で・・6,007,785円
何と600万円を超えたのでした
推定埋蔵一円玉の30%が・・眠りから覚めたのです

2cm・1gの吹けば飛びそうな一円玉も
600万枚・・重さにして6トン
「ちり」といっては語弊があるけど
「やま」にしてみたら・・
とんでもないお金に化けました

最後に・・協力してくださった市民
とりわけ学校ぐるみで参加してくれた子供たちに
この成果を見せたくて

急遽1tトラックの荷台を改造し
透明アクリのプールを作り
そこに
80万円・・800キロの一円玉を溢れるほどに積み
市内をパレードしたのです
ご覧になった方は・・それこそびっくり
子供たちも大喜びで車の後を追ってくれました

一円玉を800キロ・・80万枚
それだけでも
鋳造所の担当者でもなければ
一生の間でも・・目にするひとは稀なはず
二度とない記憶として・・心に残ったのでした

「ちりも積もれば・・山となる」
ことわざとしては知っていても
体験として味わうことの大事を
このとき・・しっかりと覚えたのでした


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昨日
この大皿に最初の一本を貼りました
裏表を貼ると・・距離にして2~300メートル
最初のころは・・2泊3日の作業でしたが
今では・・集中すれば日帰りでもできます
これもひとつの・・チリツモヤマナリだと思います


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昨日の夕方は・・ここまでで止めました
夕食をとってから日課の4㌔を歩き
4,002キロは・・4,006キロに増えました
これもまた・・チリツモ

一円玉の記憶が
続けてれば・・いつか大きな山になるよ
今でも・・そう教えてくれています



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by touseigama696 | 2016-07-02 04:04 | ●エッセイ | Comments(4)
Commented by Blog_Maya at 2016-07-02 07:09
一円玉のお話は5~6年前に伺って、着眼点と行動力の素晴らしさにこういう人に知事になってもらえば北海道も変われるのではと思っていました。教えてくださった先生ご自身だったのですね。驚きましたが、よく考えたら納得です。
Commented by touseigama696 at 2016-07-02 07:53
Blog_Mayaさん
ありがとうございます
そかぁ・・北海道知事って悪くないな(笑)
1t車の荷台のアクリル製のプールには
天板をつけました
だって走らせると風で一円玉が飛んでしまうからです
それほど軽い一円玉も
600万円の中に埋もれたら
窒息します(笑)
すごいもんだと思いましたよ
懐かしい思い出です
Commented by zakkkan at 2016-07-04 15:13
一円玉、赤字玉そうなんですよね

日本国民1億として・・
一人が一円寄付したら、なんて発想を思いついたころを思い出しました・・
が、実際に行動されていたなんて
尊敬・・
だがしかし・・
硬貨を銀行に持ち込むと・・
とある銀行は、手数料を取るんですよね・・参った話です
8%から10%になる消費税
一円玉君の出番やや少なくなるかも・・
Commented by touseigama696 at 2016-07-05 07:41
zakkkan さん
ありがとうございます
そうですね・・今は何でも手数料
時代が変わりました
あのことは手数料なかったから
その分も成果になりました
勿論私たちも募金のコストは自前で賄いましたしね

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