「便利」の功罪

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目下・・この世の春を謳歌してるに違いない
大関琴奨菊の佐渡ケ嶽部屋は・・私の住む町にある
先日・・駅前で優勝パレードし
5万人の人々が祝ったと報じられた

場所が始まると・・三役クラスの相撲は見ても
幕の内全部となると・・時間がかかる
それでも・・夜中にダイジェストしてたりして
仕切りを省略して・・顛末だけ見せている
結果を知るためなら・・これが便利
一日分も・・あっという間で判る

だが・・もし本場所の相撲を
あらゆるしきたりを外して
土俵に上がれば即勝負・・にしたらどうなる
多分・・面白くない

4分の仕切り時間の間に・・力士の気力が膨らみ
観衆の興奮と期待も増し
その頃合いに制限がきて・・立ち会う
勝負は数秒でも・・相撲は数分の流れにある
終わって勝ち名乗りと賞金を受け
土俵を下りるまでの全てが・・相撲なのだ

肝心なところだけ残し・・あとは省略ってのは
時に合理的で便利ではあるが
ことの価値の本質からずれることもある
「考える余地」
物事の高揚には・・大事なキーワードだと思ってる

例えば
助手さん3人も従えて・・三台のロクロを駆使し
それぞれ助手さんに準備させて
坐り替えながら・・挽くだけに専念する作陶
これなら・・きっと早い
量産しようとしたら・・叶えばこれがいい
製陶所のコンセプトはきっとそれだ
助手さんを機械に置き換えても同じである

だが・・
多少なりとも一つ一つに独創を求め
何がしか自分らしさを表現したいと考えたら
「考える余地」は大事な余地で
決して余り物ではない

私の場合でいえば
今日は気合をいれて挽くぞ・・と決めたら
少々面倒でもロクロ回りを掃除し
必要な道具を整え・・心落ち着けて土を練り
ロクロに据えて芯をだす
そうした一連の作業は・・助手さんでもできる
しかし
この流れを自分の手でする間に
実は・・物思う時間が含まれているのだ
どんなものをどんな風に作ろうか
準備と合間は・・そのための時間である
挽くだけがロクロではない
一個を挽くためなら・・合理化は不要なのだ

「不便」は不要か?
不便を全て排除して・・その結果が
ダイジェストでは・・心は高揚できない
私は・・そう思っている

必要な便利・・不要な便利
不要な不便・・必要な不便

そこら辺に微妙なバランスがとれてる物づくりに
こころ惹かれるものを・・感じる

「面倒を厭わないこころ」
量産に無理の効かなくなった老人の
戯言かもしれないが・・



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by touseigama696 | 2016-03-06 05:35 | ●エッセイ | Comments(0)
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