茶碗を挽く・・って

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茶の湯に供する「茶碗」を挽く・・って
ただ器を作る・・とは違うのかもしれない
道具であって・・道具ではない
そう思うしかないところで・・
そう思った作り手によって・・優品ができた

もし・・日本のやきものに
「茶の湯」という独自の文化がなかったら
茶陶がではなく・・やきもの全てが
別の道を辿ったかもしれない

食の器にしても・・
茶の湯懐石がもたらした示唆は
作り手に無数の課題を与えもし
それに応えられる熟練の職人が
その技と繊細な感性を駆使して
今を為したのである
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個性の前に文化がある
道具は・・どう作っても作り手の個性だが
その個性が・・文化と如何なる因果をもつか
もし作った道具が・・後の世に残れなければ・・
それこそ因果は応報で終わる
きっと殆どの道具は・・その道を辿った
飯茶碗なら・・滅多に100年は生き残らない

できるなら100年生かしたい!
道具であって道具でない所以は・・そこだ
理屈にすれば・・茶碗は哲学
使い手に語ってもらえるだけの美学が
五寸たらずの見込みの中に写らなければ
手が滑って落ちても・・誰も悲しまないのだ

400年生き残ってりゃ・・国宝
400年誰もが手を滑らせたくなかった
それだけの美しさがあって
それだけの物語が・・器に潜んでいたからだ
これは・・結構凄いことだと・・思う
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外出から戻った午後・・
たっぷり再生してある土を使って
茶碗を稽古した・・久しぶりの茶碗である

最後は・・糸抜きで加飾するつもりの造形
そんなことを頭に置きながら
焼くためでなく・・挽くために挽いた
だから一個一個・・考え考え
手順も手数も無視して・・考えた

きっと考え考えの間に・・好いものはできない
でも考え続けることでしか・・活路もあるまい
根気なら慣れてる・・段々に面白くなるはずだ




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by touseigama696 | 2015-10-01 05:30 | ●工房便り | Comments(2)
Commented by kuma at 2015-10-01 13:56 x
お茶の世界は…良くわかりませんが、
400年誰もが手を滑らせたくなかった、それだけの美しさがあって…
そういうものが自分の手で作れたら、どんなに素晴らしいことだろうと、
考えてしまいます。
Commented by touseigama696 at 2015-10-02 07:48
kumaさん
ありがとうございます
茶道には茶道としての長い歴史と伝統があるから
やはり一家言持って器を見るでしょうね
そうした見方も作り手は承知しておくべきで
そのうえで・・作り手としての提案を織り込んで
作ればいいのではないでしょうかね
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