屋根のペンキ塗り

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ペンキ屋さんが・・屋根の塗装をするときに
真っ先に考えることは・・
どこから始めて・・どこで終わるかだとか
塗ったところは歩けない・・大原則だ

これ間違えると・・
全部塗ったけど・・自分の降りる場所がない
あるいは・・
自分は降りられるが・・どこかに塗り残しがでる
その良し悪しを・・段取りという

少し複雑な作業をしようとしたら
最初から最後までの手順を考え
作品の上に自分の足跡を残さないことだ

とりあえず始めてしまうと・・途中で
参ったぁ~!・・に出っくわす
はやる気持ちを抑えて・・しっかり段取りすべきである

一枚目の写真は・・
紙テープでマスキングしてある部分は
後に釉薬を掛けるためのスペース

色の部分は・・糸を貼った上で
化粧泥を吹きつけ・・その上に絵具で彩色してある
色を乗せたら・・不要な糸を外してマット釉を吹きつけた

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今日の教室で・・
大皿に搔き落としをして・・その上
部分施釉と全部施釉を予定する〇原さんに
その段取りを助言したこともあって

夕方から・・自分の作品の加飾を
分解して写真にしてみた

二枚目の写真は・・
彩色・釉掛けを終えたところで
紙テープを外し・・ここには黒釉を筆塗りする予定
但し・・マット釉と黒釉の境界の糸は残してある
安心して黒釉を塗るためである

間違っても・・ここで筆塗りが先はまずい
後からの吹きつけマット釉に汚されてしまうからだ
この順序の後先も・・段取りである

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これで・・全て終わった

三枚目の写真は・・
ロクロを廻しながら・・黒釉を筆で塗って
最後に被った部分の糸を外したところである


ここまでに・・
作業の逆流は・・一度もない
塗ったところを汚すこともなかった
このまま・・窯に回して大丈夫だ
完璧に終わった・・とも言えるが・・

ひとつ大事な作業が抜けている
だから・・ここまでで完全と思ってると
逆転で足元をすくわれる
それが・・屋根のペンキ屋さんが
最後に自分の降り場所を作ることなのだ

種明かしをすると・・
一枚目の写真には写ってないが
この口の小さい花入れ
用途が花器である以上
内側にも施釉が必要である

ここまで終わって・・さて今からとなると
中の釉を捨てようとして
外側を汚してしまうに違いない
掛け分けてるから・・なおのこと
その汚れは致命的になる
釉掛けは・・普通一番最後でいい
だが・・ここでは違う

勿論・・手順に入れておいたから
紙テープや糸でマスキングする前の
素焼きの状態で・・中を施釉し
口元も清拭して汚れを落としておいた


だから・・屋根に足跡残さずに
ハシゴで降りてくることができた・・というわけだ

『段取り』・・
可能な限り緻密にシュミレーションできれば
作品の仕上がりは・・格段に良くなると思うのだ

さりながら・・
丁寧な仕上がりが確保できたからといって
気に入った作品になるかは・・また別の問題
全ては・・窯から出て決まる
それは避けようのない・・永遠の課題である




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by touseigama696 | 2013-03-02 22:35 | ●工房便り | Comments(2)
Commented by はるこ at 2013-03-03 16:57 x
気配りの行き届いた段取り、、
これで失敗や思わぬ事故が防げますね、、
慎重な性格でよかったですね!
ステキな花器が出来ましたね、、、配色がきれい!
Commented by touseigama696 at 2013-03-03 22:00
はるこさん
ありがとうございます
段取りで失敗した苦い体験が
段々に慎重さを教えてくれたのでしょう

手順が狂うと・・途端に集中が乱れます
だから段取りはとても怖いです
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