2012年 10月 07日
質量転換の法則 |
この作業・・手がけてから10年以上になります
知らずにご覧になった方は・・大抵こう言います
「・・うわぁ~!気が遠くなりそう!!」
確かに・・細かい仕事です・・でも
10年やってて・・気が遠くなったことはありません
やってる私と・・ご覧になってるあなたとの違いは何?
答えは・・たったひとつで且つ明白です
つまり・・「経験」のあるなしなのです
この皿は・・大して大きなものではありませんが
それでも一本一本糸を貼って模様を作ります
途中で手を放さなければ・・1~2時間ほどで終わります
それが・・10年やってきた成果といえば言えます
10年前・・始めたばかりのころは
もう少し大きな皿ではありましたが・・
丸二日はかかっていました
ただ繰り返しただけなのですが・・
その「ただ繰り返す」ってことが
どんな意味を持ってるか・・
案外知らずにいることが多いような気がします
それが・・「質量転換の法則」ってやつです
平たく言えば・・量が多くなれば質が変わる
もっと平たく言えば・・沢山やれば巧くなる
そういうことなのです
しかもこれは法則・・つまり
一般的には誰がやってもそうだ・・
ということになります
私の教室では・・基本に時間をかけます
その根拠は・・この質量転換の法則
時間をかければ質があがる・・巧くなるからです
基本ができてなければ・・応用はききませんからね
今・・大きな紙にデザインしているのは〇川さん
大皿に搔き落としで紋様を入れたいと・・
その下絵を描いてます
勿論・・ここでも質量転換の法則は生きています
これを描きはじめる前に・・
大きな紙に50cmの円を書き
更に方眼紙のように罫線を書いたものを
10枚位コピーするように奨めました
もし・・今書いてる一枚を失敗したら
新しい紙に描きなおすためです
描きなおす量が・・出来上がりの質を保証する
沢山描いたほうが・・上手くなるからなのです
同時に・・思考錯誤をしながら構成することで
より完成度の高いデッサンになるわけでもあります
量を稼ぐ大きなコツは「我慢」だと・・私は思っています
ここまで丁寧にデッサンすれば・・
実物の皿を搔き落とすときにも・・
きっと繊細に手指を使うことになるでしょう
それも大事な経験になるはずです
質量転換の法則・・沢山やれば巧くなる
産地の職人さんたちの仕事がきれいなのは
圧倒的な量をこなして・・身につけた技だからなのです
私が陶芸に身を投じるきっかけになったのは
萩の製陶所の職人さんのろくろを見たからでした
鳥肌が立つほどに・・滑らかで無駄のない動き
土は・・あっという間に器になっていました
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by touseigama696
| 2012-10-07 00:02
| ○陶芸雑感
|
Comments(4)
お早うございますいいですねー気が遠くなる?いや私はあえて努力だと思います
小さくとも大きくとも、自分が
納得できるまで、今日より明日とおなじ
器でも違いがあると思います
あのおだやかな波の糸張り好きです
頑張ってください。
小さくとも大きくとも、自分が
納得できるまで、今日より明日とおなじ
器でも違いがあると思います
あのおだやかな波の糸張り好きです
頑張ってください。
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touseigama696 at 2012-10-07 22:24
gaunnさん
ありがとうございます
数は力なり・・昔からそう言いますが
確かに数の力は・・大きいです
また数を重ねれば・・人間って
とてつもないことができるんですね
生きるってのは・・「数」ですね
ありがとうございます
数は力なり・・昔からそう言いますが
確かに数の力は・・大きいです
また数を重ねれば・・人間って
とてつもないことができるんですね
生きるってのは・・「数」ですね
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HarukoB1 at 2012-10-09 20:11
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touseigama696 at 2012-10-10 00:38