2012年 04月 10日
プロの所以 |
The Masters・・マスターズ・トーナメント・・昨日で終わった
一度でもこの試合で優勝できたら・・
ゴルファーとしての人生は・・画期的に変わる
だから・・招待資格を得た選手たちは・・
四日間・・渾身の力で戦う
当然だが・・見ている者も興奮の坩堝にはまるわけだ
とりわけ・・最終日の最後の3ホール
たった一着のグリーンのジャケットを目指して
ミラクル・ショットが飛び交う
どうしてこんな場面で・・こんなショットが打てるの?
だから・・ミラクルなのだが
今から40年も前
ゴルフ番組も手掛けていた私は
当時の日本のトップ・プロから
こんなことを聞いたことを・・覚えている
「みなさんにとってミラクルな一打は
私たちには・・決してミラクルじゃないんだよ
そればっかり練習してるからね・・
コースが待ち構えている戦略的な罠は
大きなトーナメントになればなるほど
随所に散らばっていて
もしも・・その罠にはまったら・・
脱出するには・・ミラクルがなければ無理
だから・・予め公式練習日には
密かに・・罠を見抜いて対策をたてておく
勝てる選手には・・必須の練習なのさ・・」
昨日のプレイオフで・・そのミラクルを見た
それこそ・・プロの所以だと思うから
書いてみようと・・思う
サドン・デスのプレイ・オフ2ホール目のこと
結果的に劇的に初優勝したB・ワトソンは
1打目のドライバーを曲げて・・林に打ち込んだ
まず・・ここに罠がある
つまり・・サドン・デスというのは
負ければその場で終わり・・だから
本戦での打ち方を変えて・・勝負に出るのが普通
一日の戦いの中で・・滅多に打たないフルショット
コントロールよりも・・距離を狙う
一歩でも先に・・グリーンに近づく
相手に与えるプレッシャーは大きいのだ
成功すれば・・チャンスが増えるが
失敗もある賭け・・でもあるのだ
この意味では・・ワトソンは失敗だった
グリーンの近くまで飛ばしたが・・林の中
そして・・
この罠からの脱出が・・彼を優勝に導いた
林の中から・・
木を避けて・・高いボールでフェアウェイに出して
更に右にボールを曲げて打って・・グリーンに乗せる
これが・・罠から脱出のミラクル・ショットなのだ
ショートアイアンと呼ばれる・・角度の深い短いクラブは
正確に真っすぐ・・高くあげて止めるには都合がいいが
曲げたボールを打つのは難しい
高くあげて曲げる・・同時に両方するとなれば
それこそ・・それがミラクルなのである
見事に成功した・・そして優勝したのだった
グリーンの近くで・・ショートアイアンを曲げて打つ
通常の試合運びの中では・・プロには考えにくい設定
勝負を賭けた者だけが味わう試練かもしれないが
きっと・・それもしっかり練習していたに違いない
もしも・・練習したことがなかったら
あの勝負を決める一打には・・使えないものだ
もしかしたら・・
相手も失敗して・・先に進めるかもしれないと
無難な手段を使うだろう
しかし・・それでは勝てる選手にはなれない
このトーナメントの凄さは
選手に・・どこまでも挑むことを要求していることだ
圧倒的な戦略眼をもって・・あらゆる罠への対策を練習する
万が一のショットに・・何年もかけて練習する
グリーン・ジャケットは・・その忍耐を讃える栄誉なのだ
見えてるものは・・氷山の一角
観衆の目に見えないところに・・
プロのプロたる所以がある
表舞台に・・全てを曝け出すわけじゃない
ゴルフに限ったことではない
昨日・・テスト窯から出てきた
まだ不満が残るが・・続ける意味はありそうだ
素焼きを含め・・
通算三度焼いたことになる
どうってことないが・・二度目の本焼きがこれ
何故って?・・目下密かに練習中
「全てを曝け出すわけじゃない!」・・ってことに・・笑
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by touseigama696
| 2012-04-10 10:03
| ●エッセイ
|
Comments(2)
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tami-potter at 2012-04-11 07:55
テレビで見ていた方が様子がよくわかったかもしれません。
18番ホールにいましたが、人が多くて何も見せませんでした。
プレーオフも表彰式の場所取りで、見れませんでした(泣)
とにかくすごい人、人、人・・・でした。
18番ホールにいましたが、人が多くて何も見せませんでした。
プレーオフも表彰式の場所取りで、見れませんでした(泣)
とにかくすごい人、人、人・・・でした。
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Commented
by
touseigama696 at 2012-04-12 01:19