2011年 09月 21日
木工の世界 |
テレビで・・
天童の木工家具職人さんをとりあげてた
この手の番組・・大好きである
デザインして・・木を探し・・木目を選ぶ
切りだして・・削って・・磨く
天然の木材・・偶然の肌理
人知の及ばない世界に踏み込みながら
結局は・・望んだ姿に仕上げてゆく
やきものも似てるけれど
ひとつ大きく違う・・木工は火を使わない
焼成の難しさを考えると
ときどき・・火を使わぬ芸が羨ましくもなる
火は・・時に非情にも
それまでの全てをぶち壊すからだ
もしも・20歳くらいの若者に戻してくれるなら
それも・・好き勝手に生きられるとしたら
そして・・何をやりたい?・・って聞かれたら
もしかしたら・・北イタリアのクレモナに移住して
ヴァイオリン職人の弟子になってみたい
楽器ではあるが・・最高の木工芸術だと思うから
イタリアの古楽器じゃなくても
私のヴァイオリンでさえ・・
この姿には惚れぼれする
到底日本人には入りきれない世界かと
そんな風に思ってた時代もあるが
今では・・日本人のマエストロだって夢じゃない
デンマークのパイプ職人・・
イヴァルソンやミッケの弟子になるのも悪くない
このブライヤーの根を・・削り出してパイプにする
削り過ぎれば・・
一瞬で木目は消え二度と戻らない
デザインと木目のせめぎ合い
このスリルも・・やみつきになる
鉄やすりから・・紙やすりまで
やすりだけで・・削り磨いた光沢
1978年・・自作のハンドメイド・パイプ
30年以上も昔のこと・・
日本にもわずかにプロがいたが・・
前途があるようには見えなかった
ヨーロッパのような市場がないからだった
だから・・自分のために作って自分で吸った
煙草を詰めて・・吸い続けていると
やがて・・熱と煙に包まれて
内側から深く燻された光りを帯びる
風合い・・それもやきものに似てる
やきものは・・私にとって終の棲家
もう・・他の道を探すことも・・歩くこともない
だから・・木工は夢でいい
そして夢なら・・むくの天然木材のデスクを作ろう
若いころ・・大きなデスクがほしくて
でも・・あまりに大きいから
天然材では・・手が届かなかった
友人に頼んで・・デコラの板にガラスを敷いた
そして・・スチールデスクの袖2台に乗せたのがこれ
何もかも乗せた2m×1mは・・畳より大きい
仕事以外なら・・一番居心地のよいコックピットなのだ
自分で作れるなら・・
大きな天然木を切りだして・・磨いてみたい
しかし・・残ってる時間はそう多いわけじゃないから
終の棲家で・・行けるところまで
それでいい・・そう思ってる
天童木工の職人さんの下に
若者が・・弟子入りしてくる
「その修業・・いい線突いてるよ・・ガンバレ
腕の良い職人になって・・
自信をもって・・自分の力で生きてけよ!」
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by touseigama696
| 2011-09-21 22:52
| ●お気に入り
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Comments(2)
ミッケのパイプ!
そういえば先生パイプを造ってらしたんですもんね、、。
もう一度20才くらいに戻れたら、、、
うわ〜〜
ミュンヘンに住む日本人のバイオリニストのお嬢さんが
バイオリンを造るお仕事をしています。
すばらしいなぁ と思っていました。
先生、次の人生で、、!!
そういえば先生パイプを造ってらしたんですもんね、、。
もう一度20才くらいに戻れたら、、、
うわ〜〜
ミュンヘンに住む日本人のバイオリニストのお嬢さんが
バイオリンを造るお仕事をしています。
すばらしいなぁ と思っていました。
先生、次の人生で、、!!
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Commented
by
touseigama696 at 2011-09-22 23:16