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妻ジャンヌを描いたモディリアーニの作品


少し落ち着いた日々が戻って来て
かつて書き綴った「折々の折り」を
読み返したりする余裕もできてきた

懐古ではあっても・・今もそう思う
そうした記述をみつけ・・少し推敲を加えて
改めてふれてみた


モンパルナスの灯   

趣味の遊びで油絵を描いていた頃
人並みに人間の顔のデッサンを試みたことがある
最初のうち何枚描いても
妙に間延びした顔になってしまった
生身の人間がモデルになってくれよう筈もなく
手当たり次第に写真の顔を写しとってみたが
どうあがいても似ても似つかぬ顔なのだ

やがてある錯覚に気づいた つまり
左右の目じりを結ぶ線の長さと鼻の長さは
実際には目と目の方が長いのだが
描いてるデッサンは鼻の方が長くなってしまう
そのせいで間延びした面長になるのだ

しかし
自分で描いたデッサンを見て吹き出した
「これってモディリア-ニじゃないか!」
モディリア-ニの描く顔は大抵鼻が長い
それもかなりデフォルメして長い
一寸見には下手糞な顔である しかし惹きつける
瞳のない面長な顔は限りなく哀愁に満ちて
彼の人生そのものでもあるようだ

「モンパルナスの灯」を見た・・何度目だろ
昔の映画には手練手管はないが
見る者のこころを真っすぐに貫く力がある
画家の人生は 
どの道色彩と無縁には語れないものの筈だが
モノクロの陰影が色彩を捨象して
モディリアーニの悲しみを浮かびあがらせる
時代に早すぎた画家の感性と苦悩の末のこと
後世の人間が気づくボタンの掛け違いなのだ
そうしてみれば
あの時代に彼の才能を信じ切ったジャンヌの純愛は
決してひ弱なものではない

「お金より、励ましが必要なのです・・・」
非情なまでにモディリアーニの死を待って
作品を買い占めようとした画商モレルに向けた
この一言はジャンヌの存在そのものでもある

描くことも作ることも
時に時代の実益そのものとは限らない
才能が花開くというが
その才能はやがて作品の上では開いても
作者の実人生の上ではないことが多いのは
皮肉なことだ
「お金より、励ましが必要なのです・・・」
ものづくりに・・ジャンヌの言葉は今も生きている

没後百年・・落札価格の天文額に比べて
存命のころの窮乏は・・落差があり過ぎる
でも言い換えれば
画家の(画家に限らないが)の
時代を先取りする慧眼の凄さでもあろう

ジャンヌはモディリアーニの死後
日ならずして自ら命を絶った
ふたつの命の代償に
今もモディリアーニは燦然と輝いている
切ないが以って瞑すべしでもある
 
                              2003/11 折々の折り


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1995年ころの習作のデッサン

寸法の比率が解って
モディリアーニから脱出?(笑)
でも才能があるとは・・思えなかった

少し乱暴な言い方だが
陶芸は稽古次第で
ある程度まではゆけそうだが
絵となると
最初から才能のあるなしで
決まってしまいそうだ
そんな気がして
3年ほど趣味の油彩を描いて
陶芸に転向したのだった



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まるで真夏を取り戻したように暑い朝
久しぶりに・・土と格闘した

ロクロに乗せた土は
その種類・量・目的によって
生きてるが如く千変万化の様相を見せる

繊細で柔和な力でないと叶わぬ・・美しい姿形
大胆で思い切りのよい気合に頼る・・荒々しい造形
身と蓋や本体と部品・・調和が必要な複雑な構成
色々ありそうだが
そのうちの一つが・・土との格闘である

大皿や大壺などで必要になるが
10㌔以上の土を乗せて
皿や壺を挽こうとすれば・・やはり力が要る

とりわけ
土を芯に乗せ・・殺して大人しくさせるには
それなりに土に対する・・挽き手の威厳らしきものも要る
ひとたび土になめられたら・・それこそお手上げだ

5年ほど前の旧房時代には・・苦もなく形にできた大皿も
近頃は挽く機会も減って・・少々覚束ない
当時は年間5~6回の公募展に出品していたから
毎月3~4枚は挽いて選んでいた筈
その力と気力は・・以前のままではない
加齢による筋力低下は当然あるだろうし
何よりも・・あの転居の折に
階段で転倒して・・右肩腱板を断裂させたのが大きい

手術すれば腱板はつながるが・・固定によるハンデで
筋力の復活がむずかしくなりそうとの診断
若ければ手術だろうが
古希ともなれば・・復活よりもなだめて使う
医師の助言もあって・・そうしたのだった

助言どおり・・苦しくても使えてはきたが
15㌔・60㌢超は・・もう自信はない
だから
大物で挑むための選手寿命は・・長くはないが
せめて12㌔・50㌢超位は確保したくて
昨日・・挽いてみたというわけだ


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12㌔は57㌢の皿になった
まぁ挽けることは挽けたが・・口縁部に力強さはない
以前に比べれば・・ロクロ時間が長いせいだ
回してる時間が長ければ・・皿は力を失うのだ

「良いものは・・あっさりとできる」
衰えてくると・・なおそう思う

とはいえ・・やはり数を挽くこと
少しでも自信回復させるには・・これしかない
個展の追作もどうやら無事に終えた今
また大物へ挑戦しなければ・・と思い始めた

10月には・・遠方から旧知の愛好家がお仲間と
この工房においでになる・・ご希望は
大皿のロクロ挽きをご覧になりたいとのこと
果たしてご満足いただけるか自信はないが
今からでも・・何枚か挽いて
恥ずかしくないように準備せねば・・である




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雨の日曜日
久しぶりに・・作品の展示替えに出向いた
年に4回ほど・・季節に合わせて変えている


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松戸伊勢丹の中にある「甘味茶房みつや」
地元の旧い友人〇井さんが経営してる
白玉粉のメーカーが母体のお店
創業300年を越える老舗中の老舗だ
玉三白玉粉は全国ブランドである

数年前・・〇井さんからの提案で
私の作品を展示してくださることになった
店内に置かれた古民具の箪笥の天板が舞台
ここに似合いそうな作品を
季節ごとに展示することにした


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6月の個展の前に飾ったのが・・これで
夏に向かう季節感をだそうとした


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昨日搬入したのは・・これ
どちらも糸で抜いた加飾を施してある
年末までのあいだ
黒い器で・・秋を感じて頂きたいのだ


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模様替えの日
このあんみつを頂くのが楽しみである
バターやクリームを多用したケーキ類は
自重して控えめにしてるが
その分・・和の甘味に切り替えて
あんこは大好物である

甘味のお店に男一人で入るのは
いささか気が引けていたが
展示替えにかこつければそれもなし
今では・・堂々と入れるようになった

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帰宅してから
下げてきた茶碗で・・茶を点てた

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台風の影響でか・・やや肌寒い午後
熱い茶が気持ち好い・・秋はすぐそばだ




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8年前の晩秋・・いつものように
桃次郎を連れて朝の散歩にでかけ
いつものように・・ジョンの住まいを訪ねた

しかし
この朝のジョンはいつもと様子が違っていた
私に飛びつこうとしているが
表情が険しいのだ・・何かを訴えていた


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ジョンは・・ここで飼われていた
今風なら
リバーサイドのウォーターフロントだ
飼い主のおっちゃんは・・いわゆるホームレスで
この川の畔の橋の下に小屋を作って住んでいた
時折り・・仲間と朝食してる姿を見かけ
シャレてるじゃん・・そう思ったものだ

  
ジョンと我が家の桃次郎が縁で
いつとはなしに
おっちゃんとも仲良くなった
事情があってのことと
名前も聞かず・・歳も知らないままだった

でも気を許してくれてのことか
問わず語りに聞いた話は
この暮らし・・楽ではないなだった

「こいつに生肉食わせるのが大変でさ
知り合いの肉屋で余り物買って
鍋で煮て傷まないように食わせるが
月に一万もかかっちゃうんだよ
でもさ・・それだけが楽しみなんだ
こいつの人懐っこさに救われてるもんな」

少しも投げやりなところのない
穏やかで優しいおっちゃんだったし
ジョンも私になついて
近寄ればすり寄ってだきついてくるのだった

冬などは・・さすがに寒そうで
体の大きさは少し合わなくても
なくても済む衣類を運んだり
頂き物の食材食料とか
到来物の酒持参で差し入れたりしてた

「こんないい酒一人じゃもったいないから
ともだち呼んでやっていいかい?」
振る舞えることが嬉しそうだった


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こんなつきあいが1~2年続いての・・その朝
ジョンの様子は・・いかにも異様だった

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初めて・・おっちゃんの小屋の
ドアの隙間から中を覗いた
病気で倒れてはいないかと心配したからだ

やはり掘っ立て小屋ではある
でも・・おっちゃんが丹精込めた我が家
それなりに小ざっぱりしてはいたが
いわゆるもぬけの殻で
ひとが抜けたままの姿で・・布団が敷かれていた
枕もとの・・電池だけが頼りの携帯ラジオ
電灯が灯ることのないこの部屋で
暗い夜の楽しみは・・これだけだと
話していたのを思い出した

それまでに
おっちゃんがジョンをつないだまま
長い時間でかけることはなかったようだし
ジョンの餌鉢が渇いてることもなかったから
それに・・ジョンの異常な悲壮感

不吉な予感がして・・もうひとつ下流の
橋の下に住むおっちゃんの友達を訪ねた

「あぁ~おっちゃんな
三四日前だったかな
ともだちと一緒に飲んでてさ
どういうわけか喧嘩になっちゃって
取っ組み合いでふたりとも
川にはまって死んじまったのさ
ジョンは・・今日明日に
別のともだちが引き取るって
言ってたけど・・どうかな」


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あの日のジョン
どう見ても・・涙目である
泳いだ目が探してるのは・・おっちゃんだ
死んだと判っているのかもしれない
きっと目の前で溺れたに違いない
それを私に伝えようとしていたんだろうか

急いで自宅に引き返し
桃次郎のドッグフードを車に積み
ジョンの餌鉢に溢れるほど入れた
今のジョンに腹は空かせたくないと思った

翌日の朝・・やはり気になって訪ねた
しかし・・そこにジョンはいなかった
無事を祈るばかりだったが
あれが・・ジョンを見た最後の日になった

今思えば
おっちゃんは悪い死に方じゃない
あのままあそこで
厳しい暮らしに耐えるには限界もあったはずだ
病気で独り寝込むことを考えたら
いかにも不安だったに違いない

互いの境遇を共有しながら
仲のよいともだちが・・酒のせいでか
他愛ない喧嘩で・・じゃれて取っ組み合い
抱き合って死んでいった
ホンワカしたものさえ感じるのだ

ジョン!・・ところでお前は今どこ?
あれから8年・・微妙な時間だ
もしかしたらあっちで
またおっちゃんの世話になってるかもだし
桃次郎とも再会できたかもしれない

短い歳月だったが
忘れがたいつきあいだった



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BBpinevalleyさんの許可を得て
ブログ「アメリカからニュージーランドへ」
2017/09/07からお借りした写真です

「この砂漠を真っすぐ歩いたら・・どこに行くの?」

1965年の冬・・初めての欧州の旅の最後
カイロ郊外のギゼーのピラミッドを訪ねた時
遥かなサハラ砂漠を見やりながら
現地のひとに・・そう訊ねた

その若者は・・素っ気なく英語でこう言った
「となりの国」
どれ位歩けばそこに行けるのか
そして
それは何という国なのか・・私には判らない
でも・・そう言うしかない壮大な広さと遠さ
それも「隣り」なんだと・・妙に納得した覚えがある

自分が今立っている・・その足元から
遥か彼方で・・道は空と交わり消えてゆく
そこを地平線といい・・消えた点を
バニシングポイント(消失点)という
そこまで歩けば・・その先にまた新たな
地平線とバニシングポイントが現れる
切りがないが・・歩けば歩ける
それが「道」なのだ

お借りした写真を見つめながら
ふと・・感じるものがある

近代化された都市空間の中でとなると
「我々が今歩いている道は・・道とは言えない」
ってことだ
限られた用途のための通路
利便と簡便が綾なす破線の通路
始終途切れ・曲がり・ぶつかる
そんな通路の角に立って
「これ真っすぐ歩いたら・・どこ?」
「そさな・・駅かな」
間違っても・・隣の国とは言うまい

かつてひとは・・空の星を頼りに
どこまでも真っすぐ歩いた
何度も地平線に達し・・次の消失点に向かった
それは通路ではなく・・道だった
強靭な体と心は・・道で培ったのじゃなかろうか
通路に立って歩きたいとは思わぬが
この道に立ったら・・きっと歩きたくなる
駅ではなく・・隣りの国まででも歩きたくなる

それにしても・・お借りした写真
キャプションによれば
この道は・・お隣りの農場への道とか
なんと素晴らしい道ではないか
決して通路ではない

バニシングポイントは
途中は人生の頂点であり・・最後は終点でもある
叶う間どこまでも・・いつまでも
真っすぐ歩き続けられたら・・なのだ




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昨日の朝のこと
たっぷりと大服に点てた茶が
喉越しに・・頭の靄を連れ去ってくれる
緞帳を引くように・・夜明けの幕開け
日に日に・・日暮れは早く夜明けは遅い
日の出を待ちながら・・ゆっくりと茶を点てる
このところ・・そんな朝が多くなって
個展の追作の日々に終わりがきたようだ

旧宅時代・・私は夜更かしだった
転居して早起きに替えた
旧い町並みから・・新しい町並み
夜更かしよりも早起きが似合う町に転居し
新しい家の暖かさに救われて
真冬でも・・夜明けが寒くないのだ

だから
このまま早起きを続けることにして
3時半から6時半の朝食までの3時間
かねてから密かにリベンジしたかった
読書時間の奪還に充てようと思う

頭の劣化・・目の劣化
はたまた・・根気の劣化に記憶の劣化
読書が縁遠くなって
昔を今にかえすよしもがな
最後のチャンスと決めて
しっかりとした本を・・しっかり読みたい

転居の折に無慮数千冊を処分したが
これはと思う数百を残したから
せめてこれには手をつけたいし
ついついその後に買い置きした分も
出来るだけ読破したいと思うのだ

近々に眼科でチェックして
白内障の手当が必須かもしれない
必要なら手術も受け
視野と視力を確保しなきゃとも思う

75歳からの最晩年
何と言って欲があるわけじゃない
せめてものリベンジが・・読書時間の奪還
可愛いもんだ

今5時になった
さっき火を入れた窯をチェックしながら
今朝も茶を点てることにしよう

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少し秋めいて・・だから
今朝はこの茶碗で




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盛名高い鎌倉市鎌倉山の・・その一角
寺ではないから・・正確にはどう言うのか
この山門(?)に迎えられた

旧い友人で企業人であり・・陶芸家でもある
稲生一平氏の自宅工房である


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一平氏の山の窯だから・・山平窯
そんなことだろうか
この地に相応しい窯名である

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主じの稲生一平氏に案内されて・・工房に

今を遡ること半世紀
同じ年だから・・20代半ばから後半にかけて
我々は・・銀座の真ん中で仕事したり遊んだりしていた
一平氏は・・誰もが知る名門名家の出
若いころから良いものを知っていたし
実に洗練されたライフスタイルが
仕事にも遊びにも現れていた

ふたりともメディアに深く関わって
テレビを媒体に仕事していた
私が大病でリタイアしたのが契機で絆が切れたが
長い時間を経て思いがけず復活したのは・・陶芸が縁だった

ふとしたことで・・ネットで彼を追ったら
若いころ同様・・見事にビジネスの先端にいて
その名は・・活躍を物語っていた
その隅に・・陶芸をするとあって
すぐに連絡をとったのが再会の始りだった


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昨日の訪問に・・ご一緒したのが
藤巻美也子さん
当時・・TBS会館の一階にあった
ジュエルショップのショップ・マネージャー
往年の青春スターたちも・・ここに出入りし
彼女を真ん中に・・いつも賑わっていた
私も稲生氏も・・そうした輪にいて
とりわけ一平氏は・・リーダーだった

藤巻さんとのつながりも
稲生氏同様・・大病で切れたが
その復活は・・こちらは何とこのブログだった

数年前・・突然彼女から手紙が届いた
「ハワイの親友が・・あなたのブログを読んでいて
その中のある記述が・・きっと美也子さんのこと
読んでごらんになれば・・」と知らされたとあった
間違いなく自分のことと確信して・・手紙をくださった

その日から・・彼女との失われた日々と
思いがけない活躍にふれてびっくりした

ウィンドサーフィンの日本選手権者で
世界選手権でも活躍してたこと
アメリカ人のご主人と日本・アメリカ本土を
行ったり来たりがあって
今は沖縄をベースにハワイと住み分けて悠々の日々
似たような年だが・・美貌は昔のまま
あの輪の真ん中にいたヒロインなのだ



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先日の私の個展にお二人で見えた折り
山平窯を訪ねる約束ができた
それが昨日だったのだ

彼の工房を訪ねることは
私にも興味津々・・楽しみにしていた

プロジェクトプランナーとして
まだ二つのフィールドを持っているから
プロ陶芸家一本の生き方ではないが
構えも作品も・・プロである


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板づくりは・・得意とするところで
私も手許にもっているが
姿形・サイズといい・・釉調といい
実に使い勝手がよく
見事に器の使命感が見えている

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年季の入った窯だ
最後に薪で還元をかけるようだが
山深いここならではのことかもしれない

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工房から見える・・相模湾
海が見えるってだけで・・嬉しくなる


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少し靄が解け・・江の島が目の前だ
工房の二階は・・彼曰く「宴会部屋」
ここでゆっくりと酒を飲みながら
ゆっくりと宴を楽しむ
彼もまた命がけの闘病から生還して
ゆっくりを覚えたに違いない

コンコルドでヨーロッパを駆け巡った彼の実年時代
乗り心地は良くなかったが・・速かったとか
やがて・・それが必要だった年代も過ぎ去り
今はゆっくりでも・・居心地の良い日々のようだ


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炭火で揚げをあぶり・・もろこしや椎茸を焼いて
自作の皿で勧めてくれる・・それが実に美味である
「何でもそうだけど・・食材はちょっと触るだけがいい
結局いじらない方が美味いのさ」
そういえば・・器も同じだ
 

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この大振りな椎茸の・・何と豊かな食感だろう
美味い椎茸を選ぶことが美食・・御意!である

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自ら流しに立つ・・これも持て成し
彼を知っていれば・・なおそう思う


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3時間の昼の宴は・・瞬く間に過ぎた
夕方までには所用で・・羽田に急ぐ藤巻さんに合わせ
道の細い鎌倉山を手慣れたタクシーに委ね
大船駅に急いだ

次回は・・私の工房だと仰る
さて・・どう持て成すことができようか

陶芸を始めて20数年
ブログを書いて・・10数年
不思議な絆で
50年の歳月が三人の手許に集まった
思えば・・やはり不思議な絆である



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私は・・ハンドル作りがあまり得意ではありません
もっと数をこなせばいいのですが
ついつい苦手意識が働くので
商品化に努力しないツケのような気がします


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そんなせいも手伝って
個展の折には・・ハンドルなしの
フリーカップ&ソーサーを展示したのですが
お馴染みのお客様からの追加は
ハンドルをつけてほしいというご注文でした
どうやら無事にできました


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糸抜きによる那須紺麦藁手のセットですが
案外気に入っています

掻き落としや象嵌でもできますが
糸抜きの良さで
すっきりとした感じが狙いです

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Cup&Saucerですが
 Coffee&Cakeでもあります
その日の気分で
カジュアルに使ってほしいと願っています



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幾つもの仕事を同時に遂行する力が
日に日に弱くなってゆくのを・・痛感する昨今
気がつくと目の前にコーナーが迫ってくる
車のレーサーみたいで
慌てふためくことしばしばなのです

個展の追作完遂に夢中でしたから
ふと顔を上げたら・・恒例の公募展
急いでハンドルを切っています

18面体にカットした口縁部は
うっかりすると角を壊すので
こうして円座を下敷きにして保護します

その上で
見込みの中心から外側の見切りまで
一本の糸を真っすぐに貼るので
器を回転させる必要があります
やや薄めの口を壊すのは・・大抵このとき

最後の数本で・・失敗などしようものなら
やはり落ち込みますから
ともかく細心の注意で器を動かします

たまたま・・長時間の仕事のためにと
自分の椅子で使い始めた円座
これのご利益で
少し安心して裏返すことができました

どうすれば安全にことを運べるか
作るとは・・そうした工夫のことなのでしょう
何しろ「作る」の反対語は・・「壊す」
ものづくりには・・タブーです



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今朝も仕事前に一服・・茶を点てました
でも
普通の茶ではありません
ご覧の色は・・茶の色と違うでしょ  


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旧房時代から・・少し涼しくなると
時々・・この点前をします
インスタントコーヒーの粉とミルク
用意するものは・・これだけ

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抹茶碗に
コーヒーの粉を茶さじ2杯ほどに・・ミルクをひとつ
その上に・・柄杓1杯程度の熱湯を注ぎます
そこからは茶筅を振るだけ・・茶と同じです
泡が立ってきますから
出来るだけ細かくなるまで茶筅を振ります

普通に湯を注げば・・やや粉っぽさの残るインスタントも
こうすると・・カプチーノみたいに円やかになります
試してみてください!


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今朝は自作のこの茶碗を使いました
「珈琲点前」私流・・でもお奨めです



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